糸 No12
- 2018年07月24日
- こまブログ
No12
一言で「糸」と言っても、いろんな種類があります。
毛糸、縫い糸、織り糸、時には紐に近い糸も。
学生の時、手芸専門店でバイトをしていました。
お客様の「糸をください」の一言は、とても難しいのです。
ほしい糸にたどり着くまでに、いくつものハードルがあります。
例えば何かを縫いたい場合、質問は3つ。
1:「ミシンで縫いますか?手で縫いますか?」
2:「何を縫いますか?」
3:「色はどんな色にしますか?」
質問に対して、順に説明をしながらお答えします。
1:糸にはミシン用と手縫い用があります。
2:布の種類によって素材の違う糸があります。主に絹糸と化繊糸。
布の暑さによって太さの違う糸があります。番手と言います。
3:白・黒以外の色糸は多数。店舗の在庫によります。
…うー、…
めんどくさーー!!!
心の声が聞こえそうな時もありました。
糸の仕事をするためには、とにかく 整理整頓。
糸に関わる仕事には、根気が必要。
その言葉は、和裁所にいた頃にも言われたことがあります。
絡まった糸を解く時、焦ると余計に絡まります。
引っ張ると結び目がきつくなって余計に解けません。
面倒くさい!と思った時はいったん休んで深呼吸。
少し力を緩めて、ゆっくりと。
心を静めると、不思議と 糸は素直になってくれます。
もしかしたら糸は、心を移す鏡なのかもしれません。