- 2018年10月27日
- こまブログ
布を縫うためのミシン。構造は、いたってシンプル。
電気の力を使って、ベルトを回して、布を縫う。
昔は足を使って踏んでいた。
分厚いものを縫う時や、長い期間を回し続けるには力が必要。
結果、ミシンを扱う職人には男性が多かった。
時代が変わって、今のミシンは電動。
モーターの力は強くて調節もできるし、疲れることもない。
モーターのスイッチ調節なら、体力の少ない女性でも扱える。
電動ミシンは、産業革命だったろうな、と思う。
男性だけの社会に女性が進出した頃は、今は伝説になっている。
朝ドラ「カーネーション」のモデル、小篠綾子さんも 伝説の一人。
https://www.fami-geki.com/carnation/
明治に時代が変わって約70年後の大正時代。
昭和の戦後に時代が変わって約70年後の今。
大きな革命があって、改革が必要な時代の空気感は似ている。
今の時代は、さしずめITとかAIだろうか。
最新のミシンはAIの技術を使って学習もするらしい。
返し縫と直線縫いとの見分けがつかない程のクオリティ。
新しい技術を知る時、職人は必要なくなるな、といつも思う。
ゆっくり、確実に進化して、良いものが小さな労力で可能になる。
今までのように、職人の長い修業時間も必要なくなる。
いつの時代も、同じように進化してきた。
革命が起きて時代が変わるのは、今の時代も変わらない。
昔の職人も同じようなことを感じていたと思う。
古参の職人に、新しい職人が挑むのは珍しくない。
時間は平等に流れているから、新しい職人はいずれ古参になる。
気が付いた時には全員死んでいて、当時の様子もわからない。
それくらい、人間の進化って遅い。
変化の時はゆっくりで、後から振り返って全員が気が付く。
遅い変化の中で、今、自分に出来ることは何だろう。
真似できない職人の技術の蓄積の上に今の技術がある。
少しでもいいものを残すこと。
職人の感性を新しい技術に応用すること。
未来の職人は、小さな力でもっといいものを作れるようになる。
そう考えたら、今の職人にしか出来ない事がある、と思う。
今は、わからないけど。答えは未来にある。