No297 絹

絹の布地に染められた色は美しい。

最近は染色の技術が向上してポリエステルでも綺麗だけど。

やはり、絹に染められた色と比べると違いがはっきり分かる。

光沢と深みのようなものが違う。

 

「絹」は「きぬ」又は「ケン」と読む。

素材が絹100%なら、「正絹」=「ショウケン」と言う。

素材がポリエステルなら、「人絹」=「ジンケン」と言い区別する。

正絹と人絹では、色の違いと触り心地が違う。

人絹のほうが少し触れた時に少し硬い感じがある。

 

もともと、ポリエステルは絹を目標に開発されてきた糸である。

最近の人絹は、とても柔らかく絹に近いものになったと思う。

それでも、やはり、天然の絹が持つ深みにはかなわない。

実際の重さはポリエステルの方が軽い。

それなのに、正絹の方が肌に触れた時に軽い。

実際に着た時、軽くて暖かいのは圧倒的に正絹。

絹は本当に不思議な素材だと思う。

 

人と同じ成分を含む絹。

紫外線に弱く、古いものは劣化が激しい。

白いものは茶色に変化(色焼け)してしまう。

繊維自体が弱くなって途中で切れてしまう。

保管して着続けるには、人のメンテナンスが必要。

手をかけて、大切にして、始めて絹の良さが保たれるのだ。


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