No67 糸の不思議
- 2018年10月19日
- こまブログ
糸はよく絡まる。
元を正せば、1本の糸なのに、ちょっとした事で絡まる。
絡まった時、イラついて発作的に引っ張ると、もう解けない。
こぶのようになって、塊になってしまう。
塊から出ている糸を引っ張ってもこぶは解けない。
そんな時は、片側からゆるみを入れて少しづつほぐす。
決して焦らず、緊張を解くように一つずつほぐしていく。
そうすると、ちょっとしたきっかけで、また1本に戻るのだ。
どうしても解けない時は、やむなく切って繋ぐ。
けれど、結び目には節が残る。
同じ1本の糸でも、結び目は弱くなるし、障害にもなる。
1本の糸はなるべくなら切らずに使いたい。
絡まった時の対処を間違えなければ、1本の糸なのだから。
糸をほぐしながら、人間関係みたいだ。と、思った。
どうしようもなく絡まってしまったら、焦りは禁物。
落ち着いて。落ち着いて。深呼吸しながら。
ゆっくり丁寧に、適度のゆるみを入れながら糸をたどる。
そうすれば、切らずに一本の糸に戻せる。
対処さえ間違えなければ。元は、1本の糸。
イラついたり、焦ったりしなければ、切らずに済む。
一度切ってしまったら、結び直さなければ戻らない。
それは、とてもとても、厄介な事になる。
糸は、時々ちょっとした事で絡まって。
何か心の奥深いことを教えてくれている。
”頼むから絡まらないで。もう焦ったりしないから”
そういう祈りは、ちゃんと聞いてくれるみたい。
糸って、不思議。