- 2019年03月21日
- こまブログ
突然ですが、「留袖」(とめそで)を知ってますか?
訪問着、振袖、に並ぶ正装の名前。
基本は黒。ですが、結婚式の正装で晴れ着です。
帯のある腰から上は黒、裾にきらびやかな模様があります。
正座をすると喪服に見えるので、
西洋の人が結婚式をお葬式と間違えた…なんて話もある。
着物が晴れ着として着用されていた頃。
結婚式に着る晴れ着のルールは下記の通り。
留袖 … 結婚する当事者の親族。それぞれの家紋入り
振袖 … 親族の未婚者
訪問着 … 当事者の親戚、その他来賓
これは、日本の伝統に基づいて決められた昭和の決まりと思われる。
明治~昭和の頃まで続いていた結婚式。
着ている着物を見れば、両家どちらの関係者かがわかるし。
振袖を着ていれば結婚していないこともわかるし。
個人情報云々もない時代。プライバシーなんて言葉もない。
どこの家の関係の誰だってことも、全て開示オープン。
結婚式は一代イベント。
家の名前を宣伝したり、大盤振る舞いをしたり…。
そんなも時代があったよね…と歌いたくなる時代の話。
平成になってからもしばらく続いた華やかな結婚式。
流行が廃れるように、だんだん行われなくなった。
簡略化で、着用に面倒な着物よりドレスが好まれる。
良い絹の着物ほど重い。
晴れ着は布を重ねれば重ねるほどいいとされていた。
加えて留袖には着物一枚分の裏(比翼)が付いている。
普段着物を着ない親が留袖を着るのは難しい。
核家族で家は重視されないし、何を着ても自由。
厳しく、細かいことを指摘する高齢の方が減ってきた。
留袖が消えたのは、時代の流れかもしれない。